本記事は「数学を得意にする」ことを目的としたものではありません。
共通テストや文系入試で安定して得点するための、現実的な学習ルートを示すものです。
文系受験生の方で、入試に数学が必要だけれどどうしても苦手だという方は非常に多いのではないでしょうか。
文系受験生に数学対策が必要な理由
国公立大学はもちろん、近年は私立大学でも数学を必須化する大学が増えており、文系受験生でも数学から逃げられない傾向が強くなっています。
具体的には、早稲田大学政治経済学部が2021年から数学Ⅰ・数学Aを必修化しており、今後ほかの大学でも同様の流れが続くことが予想されます。
また、経済系・商学系・経営系・情報系などの学部では、入学後も数学の知識が前提となる科目が多く、数学を避けて社会科目で受験した人が入学後に苦労するケースも少なくありません。
時間に余裕があるのであれば、文系受験生であっても数学対策は必ず行っておくことをおすすめします。
こちらでは、数学が苦手な方でも初歩から共通テストで8割以上を目指すための勉強法を、基礎から順を追って紹介します。
※継続的な学習を前提としています。
本記事で解説する内容は、国公立大学やGMARCHレベルの入試対策を進めるうえでの土台となるものです。
早慶レベルの対策に取り組む場合も、文系数学については、本記事の内容を前提知識として理解しておくことが重要になります。
数学が苦手な人ほど基礎からやり直すべき理由
数学に強い苦手意識がある方が、いきなり高校数学の参考書から始めても、理解できずに挫折してしまう可能性が高いです。
小学生の算数をやり直すのは遠回りではない
極度に数学が苦手な方の場合、小学生の算数から丁寧にやり直すことが、遠回りに見えて実は一番の近道になるケースも少なくありません。
もちろん、小学校・中学校レベルの算数・数学に長い時間を割く余裕がない方が大半だと思います。
そのため、小学・中学レベルの算数・数学を短期間で集中的に復習し、その後すぐに高校数学の基礎に戻ることが、共通テスト数学の基礎対策として最も現実的です。
数学に自信がなく、中学数学にも不安がある方は、まずは以下の2冊をできるだけ早く仕上げましょう。
【改訂版】小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる本
【改訂版】小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる問題集
小学生向けの内容とはいえ、算数の基礎は非常に重要で、ここが曖昧なままでは中学・高校数学に対応することはできません。
それぞれ128ページ、184ページと比較的コンパクトな構成なので、理解を重視しつつも、できるだけ短期間で復習を終え、中学数学の復習に進みましょう。
中学数学についても、同じシリーズの参考書と問題集を併用するのがおすすめです。
改訂版 中学校3年間の数学が1冊でしっかりわかる本
こちらも小学生編と同様につまずきやすいポイントの解説が丁寧で、数学が苦手な方でも安心して取り組めます。
ここまで終わったら、いよいよ高校数学の基礎対策に入ります。
高校数学の基礎対策
高校数学の全体像をつかむ
高校数学の最初の一冊としておすすめなのが、こちらです。
【フルカラー図解】高校数学の基礎が150分でわかる本
この本は、約150分で高校数学の基礎全体を把握できる構成になっており、フルカラーで視覚的にも理解しやすい良書です。中学数学の復習も兼ねて学習できます。
理解したつもりで終わらないように練習問題も収録されており、基礎力の定着にも役立ちます。
高校数学Ⅰ・A/Ⅱ・Bの基礎を固める
全体像をつかんだ後は、以下の2冊で高校数学の基礎を丁寧に固めていきましょう。
改訂版 高校の数学Ⅰ・Aが1冊でしっかりわかる本
高校の数学Ⅱ・Bが1冊でしっかりわかる本
小学生編・中学生編と同様につまずきやすい箇所の説明が非常に丁寧で、数学が苦手な方でも無理なく理解を進められます。
数学は計算力が非常に重要
数学の学習を進める中で実感すると思いますが、共通テストに限らず数学で安定して得点するためには、計算力が欠かせません。
計算力を鍛えるためにおすすめの薄めの問題集が以下の2冊です。定期的に繰り返し解いて、受験数学に必要な計算力を身につけましょう。
ドラゴン桜式 数学力ドリル 数学Ⅰ・A
ドラゴン桜式 数学力ドリル 数学Ⅱ・B・C
共通テスト数学の問題演習
ここまでで基礎を固めたら、本格的な問題演習に進みます。まず最初におすすめなのが、以下の2冊です。
数学Ⅰ・A 基礎問題精講 六訂版
数学Ⅱ・B+ベクトル 基礎問題精講 六訂版
教科書レベルから日東駒専・産近甲龍・中堅国公立大学レベルまで、着実に実力を引き上げてくれる定評のある問題集です。
解法の定着にも最適なので、時間をかけてじっくり取り組みましょう。
共通テスト数学対策の仕上げとして、以下の問題集を活用すると万全です。
新課程 チャート式 大学入学共通テスト対策 数学IA+IIBC
なお、国公立の二次試験や私大入試で数学が必要な方はぜひこちらの記事もご覧ください。
必要な参考書、勉強法をそれぞれ詳しく紹介しています。
国公立大学文系数学の傾向と対策|二次試験で安定して得点する正しい勉強法
GMARCH・関関同立文系数学の傾向と対策|標準問題で安定して得点する勉強法
早慶文系数学の傾向と対策|標準〜やや難レベルの問題を安定して解き切る正しい勉強法
共通テスト数学対策の仕上げ
最後に、模試と過去問で実戦力を養いましょう。
模試は、問題の質に定評のあるZ会のものがおすすめです。
2026年用 共通テスト実戦模試(3)数学Ⅰ・A
2026年用 共通テスト実戦模試(4)数学Ⅱ・B・C
過去問はこちらです
共通テスト過去問研究 数学Ⅰ,A/Ⅱ,B,C (2026年版共通テスト赤本シリーズ)
ここまで取り組めば、共通テストをはじめとする文系数学の基礎対策は盤石です。
文系受験生の中には数学に強い苦手意識を持つ方も多いですが、基礎から丁寧に積み上げていけば、安定して得点できる力を身につけることは十分可能です。
ぜひ本記事を参考に、数学対策を進めてみてください。
